1月の記録 Jan. 2026

 窓際で、脚の長さが3センチくらいある大きめの蜘蛛が死んでいて、君が一瞬でもこの部屋で生きていたなんて私はかけらも知らなかったよと思いながら外に吹き飛ばした。

 

 これまではメロディとコードが表記されたジャズのリードシートと同じようなスタイルの譜面で、そこからどう膨らませるか、膨らむかは、その日その時の状態や共演者によって変化するようなつくり方が主だったけど、それ以外の方法も考えてみたい広げてみたいと思った年末年始。それからはいつも以上に人が何を考えてものを作ったり書いたりしているのか気になる時期がやってきた。自分の吸収率が上がっているような状態。でも意気込みほどは早々簡単に何もわからない感覚を携えたままあれよあれよと一日一日が過ぎていく。だいたい私の脳みそは、言語でない形で情報をストックしているのかもしれない。読んだ本の内容や映画の物語を次々と話して聴かせてくれる人はすごい。どういう形でそれを頭に抱えているのか。私の頭にはちゃんと何かが入ってきているのはわかるけど、ぼんやりとした形の曖昧なものが漂っているような感覚で、自分でも取り出せない。

 

 一月は盛りだくさんな充実した1ヶ月。ヒーヒー言いつつも楽しくて、もう一度やりたくもなるけど、二月以降も色々あるので回想ばかりしていなくても大丈夫。ちょっとだけ振り返り。

 3日、Ftarri、沼田佳命子さんと池田陽子さんと全部即興で2セット。名前が水っぽい子たち。

 10日、ポタジェの周年記念ライブ、新年会も兼ねて。Uquwaで演奏。Uquwaはもはや演奏も込みでみんなの近況報告会なのかもしれない。

 16日、ここからが私の結構気合の三日間。この日はBotanyでソロ。築50年だったか60年だったか古い家を改装した空間。天井も床も抜かれてて、屋根裏は見えていて上に高い造りに。サウンドチェックをして本番20分くらい歌ったところで空間に馴染んできた。しっとり響いてくる感じ。40分を2セット、自分の曲をたくさん。

 17日、Bar Isshee、嶺川貴子さんと。フォーレやバッハの曲に日本語を載せたものを用意して。嶺川さんとのライブは言葉もたくさん飛び出す。言葉と音と動きで進む。「ぬまおさんー」と呼ばれたので「みねかわさーん」と呼び返したところから演奏はじまり。

 18日、年始からの気合の一番の向かいどころはこの日だったと思う。Bar Issheeソロ。ギター一音と声を重ねた二和音、ギター二和音と声を重ねた三和音、ギター二和音と声は別の動きをする曲など。弾き語りをすれば声とギターはいつも重なってるんだけど、その二つの楽器の重なりの響きにより着目するというのが主にこの日にやりたかったこと。

 22日、Crysさん、宇波さんとの対バンで、私は池田若菜さんと蒼波花音さんと。事前のリハーサルで、この編成はかなり難易度高いのではと3人でおののきつつ、でも内心最高に嬉しい共演。お二人ともの音が好き、音の立ち位置が好き、つくる作品が好き。

 25日、竹内理恵さんと。これもずっとやりたかったこと。単音楽器2つ。でも理恵さんがバスクラやバリトンを吹けばかっこいいベーシストだし、全然不安じゃない、不安定でもない。代わる代わるに音を出すHocketにアレンジした曲をやってみたり。

 29日、急にブラジル。古川麦さんと杉本亮さんが続けられている南米音楽研究会Nosso Musicaにゲストで。ずっと大好きでずっと歌いたいけど全然機会のないブラジルの曲をたくさん。久々のポルトガル語も心地よくて終始るんるんうきうき。麦さんのギターを間近でみて聴けたの嬉しかったなー。嬉しいところで嬉しいフレーズを弾いてくださるからキャイキャイしちゃう。ブラジル音楽もポルトガル語もちょっとお休みしてるだけ、いつだって再開したい。でも深すぎて、ね、なかなか。

 30日、渋谷さんとNHKの生放送のコンサート番組に。渋谷さんの音はどうして泣きたくなってしまうのでしょう。聴きながら、私は今とんでもない時間の中にいる…ということにまで思いが及んでしまう。渋谷さんの曲も歌わせていただいた。渋谷さんにこの歌詞はどちらの歌い方が良いですかと確認させていただいてしまったけど、確認しなくてもピアノが弾いたメロディからきっとこっちって本当はわかった。ピアノから言葉の調子が聞こえた。

 

あしたのあしたのまたあした…

 

 

 2/4、アベヌマデュオmeets〜企画でドラムの矢城さんと。

 2/10、ムリウイでダンスの花田さん、パーカッションの藤巻さんと。

 2/17、アメリカからパスカルさんとクリスさんがやってきて対バン企画、これは私が企画しています。皆様お誘い合わせの上お集まり頂けたら…。私は池田若菜さんと今度はデュオでご一緒できるのが嬉しいのと、嶺川貴子さんにソロでご出演いただきます。

 3/2、碁のお二人(山内弘太さん、ハラナツコさん)とご一緒させていただきます。

そのほか、書ききれないのでスケジュールページをご覧いただけたら嬉しいです。→ Schedule